天文台の活動
2021.11.09

11月19日(金)の部分月食をお家で見ましょう

2021年11月19日(金)は満月ですが、部分月食が起こります。晴れれば栃木県全域で大きく欠けていく(満ちていく)月を観察することが出来ます。今年の5月の皆既月食は全国的に曇りで見られなかった方も多いと思います。ぜひ、今回リベンジしてみてください。

月食は月が地球の影に入り込むことで起こります。月が地球の影の濃い部分(本影)にすっぽりと入り込むことを「皆既月食」。影の濃い部分に月の一部が入り込むことを「部分月食」と呼びます。11月19日の月食は部分月食ですが、ほとんど全体が欠けるのでかなり皆既月食に近い部分月食です。

月食のしくみ

月が地球の影に入り込む程度(影で覆われる月の直径の度合い)を「食分」と言います。食分が1.0以上になると皆既月食となります。今回の部分月食は食分が最大0.978で、月の直径の97.8%が影に入るという意味になります。
皆既月食中の月は写真を撮ると赤銅色と言われる赤黒っぽく見えます。今回は部分月食ですが、食分の値が大きいため写真を撮ると赤銅色の月が映るかもしれません。

実際に観測できる月食のイメージ

今回の月食は月の出(月が地平線から昇ること)の時点で月食が既に始まっています。ビルや山などの障害物があると月を見つけられなくなってしまうのでご注意ください。

月食を観察する時のポイントを紹介します。

①安全で平らなところで観察しましょう
②月が大きく欠ける前に月の昇る方角を確認しておきましょう。
 月食中の月は普段の満月に比べて暗くなり、見つけにくくなります。
③なるべく暗い場所で観察しましょう
 普通の満月は街中でも見られますが、月食中の月は暗くなるため街中など明るい場所では少し見つけにくいです。安全に注意しながら街灯などが少ない暗い場所で観察しましょう。

月の見える位置のイメージ

月食は比較的安全で、道具を使わなくても手軽に観察できる天体現象です。この機会にぜひ、ご家族と観察してみてください。