天文台の活動
2022.10.22

2022年11月8日(火)の皆既月食・天王星食を見てみましょう!

2022年11月8日は皆既月食と天王星食が同時に起こる特別な満月です。

月食は地球の影に月が入ることで、地球上から見る月の姿が欠けて、暗くなる現象です。そして今回起こる皆既月食の時には写真で撮ると画像のように赤っぽい(赤銅色と言います)月を見ることが出来るかもしれません。

皆既月食中の月(2014年10月8日撮影)

月食には3つの種類があります。

部分月食は月の一部が地球の濃い影(本影と言います)に入る月食です。部分月食という名前の通り、月の一部分だけが欠けて暗く見えます。

皆既月食は地球の濃い影の中に月が丸ごと入る月食です。地球の影に月全体が入ることで光が遮られ、月全体が暗くなります。

半影月食は月が地球の薄い影(半影と言います)のみに入る月食です。わずかに暗くなるだけで他の2つの月食に比べて見た目ではほとんど分からない月食です。

月食のしくみと種類

皆既月食中の月はなぜ濃い影の中に入るのに赤く見えるのでしょうか。それは光の性質が関係します。

皆既月食中の月が赤く見える理由

図のように地球の端をかすめるように通る光が大気によって散乱します。すると赤い光が他の色の光より多く月に届き月が赤く見えるのです。

次に、天王星食です。

皆既月食中に起こる天王星食のイメージ

食とは、ある天体が別の天体の動きによって隠される現象です。今回の皆既月食中に起こる天王星食は皆既月食中の月に天王星が隠される現象です。これは、月食と同じように、地球・月・天王星が一直線に並ぶときに起こる現象です。

天王星は六等星程度の明るさのため、双眼鏡などを使えばご家庭でも月を目印に天王星やその食を見ることができます。

月食は肉眼でも観察できる天文現象です。今回の月食は皆既月食の時間が約1時間26分とかなり長い時間続きます。皆既月食中の月をいきなり探すのは難しいですので、欠ける前や欠け始めの月を確認してください。
また、天王星食が皆既月食中に起こることは非常に稀です。ぜひ、ご家族でダブルの食をお楽しみください。

2022年11月8日(火)の月食・天王星食(宇都宮市)の情報
月の出 16:28頃
部分月食の開始 18:08頃
皆既月食の開始 19:16頃
天王星食の開始 20:41頃
皆既月食の終り 20:42頃
天王星食の終り 21:25頃
部分月食の終り 21:50頃

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